今回は、初心者向けの微分の定義計算の工夫です。
数学2で微分が出てくるときの計算って,結構計算力が必要ですよね。
例えばのとき微分の定義
に従ってを計算しようぜ!って特に工夫もなく計算すると次のような感じなります。
サラッとかきましたが、実際に計算する際には毎度リミットをつけるのも面倒ですし、ダラーっと式が横に広がっているためミスが発生しやすいですよね。しかもこれが微分の分野の最初にやる(ことになっている)計算という過酷さ!
そこで、計算をアシストするために、一度「表をかいて平均変化率」を求める、という手順を踏むことをオススメします。
まず次の表を埋めることを目標にします。での値と、
からちょっと増やした値
での値をまとめます。
埋めると次のような感じ↓ このとき下の行は展開した状態でかいておくのがよいですね。
表がうまったら、の変化量(右下
左下)を
の変化量(右上
)でわります。これが平均変化率ですね。
これでをどんどん
へ近づけたものが微分なので
と計算できます。表を埋める、というステップを踏むことによって平均変化率の計算が楽になっています。特に工夫がない場合だと
とダラダラ書いてしまいがちですが、表を作るステップを踏むことで、差を取るときに共通で登場するはかかなくてよいと分かるので、
と見通しよく平均変化率の計算ができるのです。小さい工夫ではありますが結構効果があると思われます。
今回の微分計算は、
・のように2項以上ある場合に定義から
を計算する
・微分係数を定義から計算する
というような場面でももちろん有効です。
では、今回はこの辺で。